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管理職・経営者におススメする今週の1冊 「まんがでわかる 伝え方が9割」

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管理職・経営者におススメする今週の1冊は、「まんがでわかる 伝え方が9割」です。

 

本書は、シリーズ90万部突破のベストセラー「伝え方が9割」のまんが版です。著者は、新入社員時代、 もともと伝えることが得意でなかったにもかかわらず、コピーライターとして配属され苦しんだ経験を持ちます。当時つけられたあだ名は「最もエコでないコピーライター」。それがあるとき、伝え方には技術があることを発見します。そこから伝え方だけでなく、人生ががらりと変わります。この書籍は、その体験と、発見した技術が綴られたものです。

舞台はかつて一世を風靡した女性誌『BB(ビービー)』の編集部です。

主人公の五十嵐舞は、「いつかは編集長になって社会を動かすようなトレンドを生み出す」という夢を抱きながらも、わがままな女優やモデルの説得に苦労したり、デザイナーに手直しを却下されたり、同僚に仕事を押し付けられたりと思い通りにはいかない日々を過ごしていました。そんな中、ある日、立ち寄った書店で『BB』にダメ出しを続ける謎のオネエであるマリアと遭遇します。マリアは、舞に「伝え方ひとつでノーをイエスに変えることができる」とアドバイスします。そのアドバイスを実践するうちにどんどん結果が出始めて、ついには、雑誌の第一特集まで任され、成功に導きます。

本書は、主に二つの大きなポイントから具体的なテクニックを解説しています。

一つ目は、「ノー」を「イエス」に変える技術です。

二つ目は、「強いコトバ」をつくる5つの技術です。

以下、その中でも、経営者や管理職として特に重要だと思うものを実体験とともに取り上げていきたいと思います。

 

ノーをイエスに変える技術:認められたい欲を刺激する

この技術は、人間は、認められたいという本能があり、それを言葉にすることで、お願いを引き受けてもらいやすくするというものです。本書では、こんなケースで使われています。主人公の舞が特集を任され、その仕事の一部を同期の安田にお願いします。その際、舞は「安田の感性が必ず必要だから手伝って欲しい!」と伝えます。結果、二つ返事でOKをもらいます。

私も経営者としてや管理職としても部下を率いた経験を持っています。部署やチームを上手に動かすためには、人間のモチベーションが何によって高まるかを知っておくことは大事です。例えば、マズローの欲求五段階説というものがあります。それによると、人間の基本的欲求は、高次の欲求から並べると、次になります。

 

  • 自己実現の欲求:自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化して自分がなりえるものにならなければならないという欲求。
  • 承認(尊重)の欲求:自分が集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求。
  • 社会的欲求:自分が社会に必要とされている、果たせる社会的役割があるという感覚。他者に受け入れられている、どこかに所属しているという感覚。
  • 安全の欲求 :良い健康状態の維持、良い暮らしの水準など、安全に暮らせる状態を得ようとする欲求
  • 生理的欲求:生命を維持するための本能的な欲求で、食事・睡眠・排泄など。

 

この中でも、集団や他者から承認される欲求が述べられています。マズローの説では、低次の欲求が満たされるにつれ、工事の欲求が生まれます。今の時代、④や⑤の生理的・安全的欲求は満たされているケースが多いので、①〜③の高次の欲求を満たす必要があります。従って、人を動かす際には、この②や③の承認されたいという欲求を刺激することは非常に大切だと思います。

 

強いコトバをつくる技術:ギャップ法

これは、最も伝えたい言葉の前に正反対の言葉を入れることによって、感動を生み出すような強い言葉にすることができるというものです。例えば、踊る大捜査線という映画の中で、主人公の青島刑事が発した言葉、「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きてるんだ!!」という言葉もギャップ法を使っています。ビジネスパーソンとしては、ギャップ法は、マーケティングやセールスなどで非常に役立つと思います。最近は、特にウェブマーケティングやSNSマーケティングをいかに有効に行うかがブランディングや売上向上にも重要です。どちらも、キャッチコピーを上手く作り出すことによって顧客に印象付けたり、記憶に残りやすくなります。また、顧客ターゲットを明確にする時にも役立ちます。例えば、最近、「勉強を教えない塾」と謳っている学習塾が出てきています。これもギャップ法ですよね。人の心理として、当たり前に思っていることと反対のことを言われると、それだけで言葉の差別化になり、印象に残りやすくなります。

 

強いコトバをつくる技術:赤裸々法

これは、言葉に体温を感じさせ、時に詩人のようなニュアンスを作り出すことによって脳裏に焼き付けるというものです。この技術は、伝えたい言葉に身体の反応を加えることによって臨場感を出すという方法です。本書では例として、坂本九さんの歌、「上を向いて歩こう 涙がこぼれないように」が紹介されています。

私は、普段、この考え方を更に応用しています。それは、臨場感を出す方法としてストーリー化するというものです。最近は、説得や納得よりも共感するということがマーケティング上で主流になりつつあります。インスタグラムやツイッターなどのSNSから流行りのものが生まれているのも、友人や知人とSNSで共感し合いたいという欲望からだと思います。事業も同じです。最近はモノがあふれています。従って、他の商品やサービスとの差別化が困難な時代になっています。だからこそ、共感してもらう技術が必要になってきます。感情に訴えたマーケティングとも言えるでしょう。会社や経営者がなぜ、その事業を行なっているのか、その背景に何があるのかをストーリーとして伝えることによって、共感した人たちがファンになってくれるというマーケティング手法です。インターネットで資金を調達するクラウドファンディングも、そのようなストーリーに共感してお金を出す方が多いのではないかと思います。このストーリー化の中では、言葉に体温を感じさせるような工夫がいくつも必要になってきます。

 

以上のように、言葉というのは伝え方次第で、人の心を動かすことができます。ビジネスの世界では、お客さんは当然ながら人間です。また、組織の中で働いているのはロボットを除けば人間です。多くの人間同士が相乗効果を発揮して、上手く動いていくためには、やはり人間の感情に訴えかけるような言葉の伝え方が大事だとあらためて思います。

そういう意味で、役職や部署を問わず仕事に役立つ一冊かと思います。ぜひ、一度、手にとってみてはいかがでしょうか。