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管理職・経営者におススメする今週の1冊 「マンガでやさしくわかる 組織開発」

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管理職・経営者におススメする今週の1冊は、「マンガでやさしくわかる 組織開発」

 

今回は、組織開発に関する内容をマンガでやさしくまとめた「マンガでやさしくわかる組織開発」をご紹介します。組織や人事に関する書籍の多くは理論や考え方が多方面によって書かれ、理解することはできるが、イメージが掴めず、実践にはなかなか移せないことが多いかと思います。これは人間を相手にするからこそ、そこに感情がどうしても入り込み、そうした感情のもつれなどをひも解くことが難しいからだと思います。

本書は、国内で著名なコンサルタント会社である日本能率協会マネジメントセンターから出版されています。同社は、企業の人材育成支援と手帳・書籍の発行を行っている会社であり、通信教育、研修(講師派遣)、eラーニング、アセスメント、ビジネスカレッジ(公開セミナー)の5つの事業を行なっています。企業を対象とした人材育成に関する事業を展開し、特に昇進昇格時の役職別教育やマネジメント、コミュニケーションスキル、生産分野などに強みがあります。

 

本書の舞台は、自動車ディーラーです。本社から店舗へ店長として配属された主人公の魁忠治は、活気のない職場を変えるために、本社の組織開発チームの支援を受けながら変革を行っていきます。そして、理論を実際に現場に落とし込み、店舗の人間を巻き込んで、最後には営業だけではなく、エンジニア部門も含めた協働型の組織へと変革を遂げます。今回は、その中で、重要と思われるポイントを見ていきたいと思います。

本書の組織開発のポイントとして一貫して挙げられているのは、まず問題・課題を見える化し、それについてガチ対話を行うことによって真相を深く探求し、未来をつくって行けるように協働していくということです。以下で、それぞれについての詳細を見ていきたいと思います。

 

見える化

経営課題を解決するためには、何事も、まずは現状認識を的確に行うことが大事です。組織の問題の場合、組織構造や人事制度といったハードの問題だけではなく、コミュニケーションや個人のモチベーションなど、目に見えにくいソフトな面をしっかりと捉えることが重要です。本書では、組織開発チームの支援を借りながら、まずはメンバーへのヒアリングを行い、そして全員が集まった場で、ヒアリングを元に、感じている場を共有する会議を設けました。ここでのポイントは、否定はしないこと、ヒアリング内容の犯人探しはしないこと、できる限り日頃感じていることを全て言うことです。この会議の結果、様々な意見が出てきました。私も、この忌憚ない意見というものは非常に大事だと思っています。人間は、いつも合理的な判断をするわけではなく、最終的には感情で動くことの方が多いのではないかと感じています。経営の中でこれは、様々なところで影響を及ぼしています。マーケティングや営業だけではなく、組織の中でもそうです。この感情面のもつれを整理しない限り、組織は上手く回りません。

 

ガチ対話

現状認識ができた後は、今度はそれについて対話を行なっていきます。本書のストーリーの中では、営業の中から3人を選び、コアチームを作ります。組織を変える場合は、必ずと言っていいほど、抵抗勢力が生まれます。それを打破していくためには、いきなり組織全体で実行するのではなく、少人数で行うことによって、小さな成功を積み重ねていくことが大事です。ストーリーの中では、本当に組織を変えたいと思っている営業の広瀬裕美、自己主張が弱い営業の花見利次、自分の営業成績しか興味のない営業マネージャーの明本知彦をコアチームに指名しました。広瀬と花見は積極的に動き、朝会で営業の成功体験を共有することに成功します。これは、積極的に営業ノウハウを共有したいという思いを真剣に先輩と対話し、断られながらも、無理やり先輩を引っ張り出すことで成功したのです。コアチームの対話では、個業化した仕事が組織の閉塞感につながっていたと問題を捉えました。どんな組織でもこれはよくあることです。これは、同僚レベルの横関係だけではなく、経営幹部と管理職、管理職と一般社員などの縦の関係でもよくあります。私の経験でもこのような組織は必ずと言っていいほど業績が悪いのが通常です。成功体験を共有したり、失敗体験から改善策や解決策を学ぼうとする組織にしていくことが非常に重要です。

 

未来づくり

一方で営業マネージャーの明本は、一向に心を開きません。しかし、店長の魁は、未来づくりのために明本の入院を機に対話を行います。彼の個人成果主義というマインドを変えるために、明本の強みや良いところを認め、その力を貸して欲しいとお願いします。このように相手の力を引き出すためには、肯定的に評価することが大事です。人間は、誰でも認められたい願望を持っています。認められることによって、モチベーションが高まります。本書では、明本だけではなく、その後、エンジニアマネージャーの丹波も同様の方法でコアチームに参加してもらうことができました。それにより、部門を超えて組織の未来を対話できる体制ができ、店舗一丸となって実績を向上させる仕組みができました。

 

このように一連の流れを見てきましたが、経営は何事も、現状認識による問題・課題の発見から始まり、それを組織で共有すること、そしてどのような解決策があるか話し合い、行動していくことが大事です。そして組織で気をつけなければならないのは、他の問題と違って、人間の感情が大きく影響する分野なので、真の問題を把握することが難しいということです。そして、その感情的なもつれなどをいかに解きほぐしていくか、これも非常に骨の折れる仕事です。そのためには、抵抗勢力をいかにスムーズに取り込んでいくかという点でもスモールスタートで始め、それを組織全体に広げていくということが大事だと私も思います。以上のような組織活性化のノウハウがマンガ仕立てで描かれていますので、よりいっそう組織開発の理論が理解しやすいと思います。一度手に取ってみてはいかがでしょうか。