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管理職・経営者におススメする今週の1冊 「GRIT やり抜く力」第1回目

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管理職・経営者におススメする今週の1冊は、「GRIT やり抜く力」第1回目です。

今回からは、合計3回にわたり、累計30万部を突破した「GRIT やり抜く力」について、内容をご紹介していきます。本書は、ペンシルベニア大学心理学教授、アンジェラ・ダックワース氏によるものです。彼女は、米国内では「天才賞」とも称されるマッカーサー賞を受賞した経歴を持ちます。

さて、皆さんは、偉大な功績を残された方々をニュースや新聞で見る度に、こう思うのではないのでしょうか。「もともと持っている才能が違うのだろうな」と。私もそう思うことが正直言って多いです。

例えば、分かりやすい例で言えば、元メジャーリーガーのイチロー選手が偉大な記録を打ち立てる度に、多くの方は、そのように考えるのではないかと思います。しかし、イチロー選手はドラフト時、4位指名です。指名順位だけで語るのはよくないですが、1位指名選手の方が、才能があると考えるのは普通だと思います。しかし、彼は、日本人としてだけでなくメジャーリーガーとしても前人未到の快挙を次々と成し遂げたのです。これは才能よりもむしろ、努力が影響しているのではないでしょうか。本書はそんな内容がまとめられています。

やり抜く力とは?

やり抜く力について、本書では、次のように述べられています。

  • どの分野でも、人々が成功して偉業を達成するには、「才能」よりも「やり抜く力」が重要である。
  • 成功には「才能」の優劣よりも努力の継続、つまり、「やり抜く力」が決定的な影響を及ぼす。
  • この「やり抜く力」は「情熱」と「粘り強さ」という要素でできている。
  • 自分にとって最も重要と定めた目標に対して不変の興味を抱きながら粘り強く取り組む「情熱」と、困難や挫折に負けずに努力を続ける「粘り強さ」がそろっていれば、誰もが目標を成し遂げられる。

具体的には、米国の陸軍士官学校やリゾート会員権の営業職について、調査・研究を行った結果を挙げています。定着度や脱落者数などについて結論をこう述べています。一般的な適性検査や試験であらわされる学力、体力、適性の違いよりも、やり抜く力のスコアの方が大きく影響していたということです。私も、20代の頃、富裕層向けに金融商品の営業をしていましたが、そこでも似たような経験があります。体育会系の会社で、離職率が非常に高い職場でした。入社当時から能力が高いと評価されている人間は、目標以上の成績を残そうとしない、あるいは、成績が思うように上がらないのを理由に、早々に退職していきました。また、3年、5年と経過すると、どんなに成績が芳しくない時でも、努力を怠らず、情熱を持って仕事をしている人間は管理職になっていきました。特に、私の在籍していたようなノルマ至上主義、体育会系の営業職では、顕著だと思います。相当な挫折を味わいながら、努力を継続できる、すなわち、やり抜く力が強い人間が勝ち残っていくのだなと切に感じました。そして、当時から努力をしている人間は、転職をしても当然成功しています。

達成の方程式

本書では、物事の「達成」を得るには、「努力」が2回影響すると述べています。つまり、才能に努力を掛け合わせるとスキルになり、さらにそのスキルに努力を掛け合わせると生産的になり、達成が得られるということです。そして、努力が継続することが重要で、偉大なことを成し遂げた方々は、決まって「ひとつのことにじっくりと長い間、取り組む姿勢が大事」と答えるそうです。長期的な上位の目標を持ち、それに向かって、情熱を持っているかどうかが大事だということです。これはさまざまなところで言われています。ベストセラーにもなった「ビジョナリーカンパニー2」でも同じようなことが研究結果として記述されています。その中では次のように書かれています。偉大な企業は、次の3つのコンセプトに特化した戦略を持っており、その共通部分に特化しているということです。それは、「情熱をもってとりくめるもの」、「自社が世界一になれる部分」、「経済的原動力となるもの」です。ここでも、情熱という言葉が出てきています。

つまり、情熱を持って、努力を継続できる人は、才能がそれほど高くなくても成功する確率が高いということです。本書では、動機の持続性とも呼んでいます。

私の身近な経営者でも、同じようなことが言えます。つまり、長期的、かつ明確な目標を決め、人生をかけて達成すると思っている人は、どんなに困難が来ても挫けません。これを書いている現在は、コロナウイルスの影響で、緊急事態宣言が継続しています。私がお付き合いしている経営者で、売上が半分以上減少している方がいます。しかし、彼は、日本一の会社を作ると、普段から豪語しています。そのため、このような状況でも、前向きに、できることをコツコツとやっています。決して、マイナスな発言をしません。このような状況でも、あらゆる角度から対応策を考え、将来のことを見据えて、準備をしています。彼は、過去にも一度、経営が危うくなったこともありましたが、その時も、前を見て、一生懸命できることを毎日探していました。ちなみに、この経営者は、大学を出ていません。高校を卒業して、一代で年商10億円以上の企業に成長させてきました。そう考えると、才能はそれほど関係ないのではないでしょうか。この企業は、今後ももっと成長していくだろうと思います。

やり抜く力は伸ばせる

本書では、やり抜く力は伸ばせると言っています。私たちがどんな人間になるかは、遺伝子と経験の相互作用によって決まると科学的に解明されています。従って、やり抜く力も遺伝的な影響を受ける一方で、経験による影響も受けると述べています。本書の調査では、若い世代よりも上の世代の方が、やり抜く力のスコアは高いことが示されています。これは、自分の人生哲学を見直し、重要度の低い目標から、重要度の高い目標の違いをしっかりと認識するに連れ、情熱と粘り強さが強くなってくると述べています。人は常に成長しているということが言えると思います。

私自身の経験からも、同じようなことが言えます。10代や20代の頃は、世間をあまり知らず、自分の明確な目標や、生きている目的が分かりませんでした。しかし、だんだんと、社会を知るにつれ、自分が何をしたいのか、何を人生で成し遂げるべきか、がなんとなく分かるようになってきました。そして、そういうことを毎日考えることで、より長期的な、より大きな目標を持てるようになりました。その結果、学生時代にはほとんど努力をしなかった私のような人間でさえ、毎日、何かを吸収しようと日々、努力できるようになりました。

私自身も、やり抜く力は育てることができると思います。本書では、やり抜く力を、人間の内側・外側の両面から伸ばす方法について述べています。次回は、その内側から伸ばす方法について、見ていきたいと思います。