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管理職・経営者におススメする今週の1冊 「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」

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管理職・経営者におススメする今週の1冊は、「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」です。

今回ご紹介するのは、アドラー心理学についてまとめられた「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」です。

アルフレッド・アドラーはフロイトやユングとも並び称される心理学の巨人です。日本での知名度は低いのですが、「7つの習慣」や「人を動かす」をはじめコーチングやNLPの源流とも言われ、「自己啓発の父」とも呼ばれています。本書はそんなアドラー心理学を名言集としてまとめ、わかりやすく具体的な例とともに解説されています。そのため、自分の興味のある分野から読み進め、理解を深めることができます。

アドラー心理学は、「人間性心理学の源流とも呼ばれ、アドラーに影響を受けた心理学者は数しれないと言われています。しかし、その名前はあまり知られていません。いくつか理由はありますが、アドラー自身が、自分の理論を他者が利用することにより寛大で関心がなかったというのも一つの理由です。

さて、このアドラー心理学は、一見すると至極当たり前のように聞こえるかもしれません。しかし、当たり前のことを実行できない人が多いというのも世の常です。あたりえ前のことだからこそ、意識をするだけで、普段の生活や行動に活かしやすいとも言えます。このように素晴らしいアドラー心理学のポイントを今回より、三回に分けてお伝えしていきたいと思います。

第一回目の今回は、私が最初に興味をひいた教育についてです。弊社は、経営コンサルティング事業の他にも、子供教育事業も行っています。普段、我々も教育について、色々と考えるのですが、かなり共感する部分が多いと感じました。また、子供教育も、企業の人材教育も根本は同じだと思います。本内容を人事制度や教育研修に活かすことも当然可能だと考えます。それでは具体的に見ていきましょう。

 

叱ったり褒めたりしてはいけない?

本書では、人を育てるのに、叱ったり褒めたりすることは間違いだと言っています。褒め言葉につられて行動を起こすというのは、自分の意思で行動しているのではありません。また、叱られて行動を規制するのも自分の意思ではないので、強制がなければ問題行動を続けると述べています。一時的には効果があるが、本質的な解決にはならないというのです。そして、ガミガミと口うるさく叱られることにより、自信を失い、勇気をくじかれさえもします。これは子供だけではなく、企業活動における組織でも同じでしょう。皆さんも、上司の立場、あるいは部下の立場として、そのような経験を受けたことはあるのではないでしょうか。ではどのようにすれば良いのでしょうか。本書では、問題行動が起きれば、注目せず、叱らないことが大事だと言っています。そして、しばらく経ってから適切な行動に注目し認めてあげることが大事だと言います。できていることを見つけ、本人に気づかせ、その行動を増やすように要望する、そして、信頼関係を築き、親しみのある話し合いをすることが大事だと主張しています。

私も会社員として管理職を経験したり、コンサルタントとして、組織活性化支援を行ったり、現在も経営者として従業員を抱えています。その経験からも、アドラーのいうことは非常に当てはまっていると感じます。営利組織では、必ず、目標に対する成果を測定します。そして、成果が目標に到達しない場合に、上司は、叱ったり、ガミガミ言いがちになります。しかし、それでは、組織の雰囲気も悪くなる一方です。大事なのは、上司は部下の立場に立って、親身になって、相談に乗ることです。成果を出すために、どのような行動が必要で、それに対し、何ができていて、何ができていないかを一緒に考える必要があります。そして、できていることはどんどん増やし、できていないことへの障害は何か、どのようにしたら解決できるか考え抜くことが重要です。私の経験として、成果が出ない人は、行動量が少ないことに起因することが比較的多いです。物事が困難で成果が出ないのではなく、やりたいと思わないから行動に移せていない場合が多いのです。従って、叱って強制力を働かせてもモチベーションは低いままです。親身になって、信頼関係を気付きながら解決策を一緒に考える方が、モチベーションが高まるのは当然でしょう。

 

人は失敗を通じてしか学ばない!

アドラー心理学では、叱るより「失敗を経験させる」「結末を体験させる」ことを重視しています。これも大人に当てはまることです。人は失敗から学ぶからです。従って、できるようになってから任せるのではなく、任せてからできるようにするという態度が重要です。そして、罰を与えるのではなく、論理的結末を体験させることが必要だと述べています。例えば、夕食の時間までに帰ってこなかった子供には、らず、食事を与えないようにするといった具合です。

これを象徴づけるかのように、先日、私はこんな体験をしました。友人とお店で食事をしていて、その子供がみんなで取り分けたケーキを持ってウロウロ歩き回るので、座って食べるようにと、母親は注意をしていました。案の定、食べ物を落とします。でもみんなで分けたケーキなので、自分の食べる分はもうありません。その母親はどうしたでしょうか?自分の取り分を子供にあげて食べさせました。微笑ましい母親の愛情の一幕だと普通は思うでしょうが、私はこう思いました。この子供は、食べ物を落とすことに対して、注意深くならないだろうと。それは、落としても新しいものが与えられると思ってしまうからです。つまり、失敗から改善策を学ばなくなるのです。愛情を注ぐことと教育は全く別の行動結果になることがあります。あえて厳しい現実に直面させることも必要な時があるでしょう。この場合は、故意に新しいケーキを与えず、「落としたら食べられなくなる」という経験を通して、教訓を次に活かすことを学ばせることが重要だったのではないかと思います。

このようなことは、組織における人材育成などでも多々あります。部下の失敗を、すべて上司がカバーしていては、部下は育ちません。あえて、厳しく突き放すことも必要です。

今回は教育の分野に焦点を絞って見てきましたが、アドラー心理学は自分自身の態度やライフスタイル、家族との関係、人間の感情、他者への貢献など、人生の多岐にわたって多くの示唆を与えてくれます。心理学と言うよりも、生きる方向性を示してくれる指針と言っても過言ではないと思います。ビジネスパーソンだけではなく、親としての立場や、教師としての立場としても非常に有益なものであると思います。従って、弊社では、子供たちの保護者の方々にも、一度深く触れてみることをお勧めしています。皆さんも一度手にとって見てはいかがでしょうか。次回は感情の部分について見ていきたいと思います。