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管理職・経営者におススメする今週の1冊 「話し方入門」第三回

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話し方入門 3回目

管理職・経営者におススメする今週の1冊は、「話し方入門」第三回です。

 

今回は、デール・カーネギーの「話し方入門」についての最終回になります。前回は、心構えや考え方、態度といった精神的な部分に焦点を当てましたが、今回は技術的な部分を具体的に見ていきたいと思います。

皆さんもいろいろなセミナーや講演会などに行って他の方のお話を聞かれると思いますが、こんなことを感じることはないでしょうか?

・今一つ内容が頭に入ってこない

・重要なポイントがわからない

・話が抽象的でよくわからない

・結局何が言いたいのかよくわからない

これらは、話し方の技術を改善することで、聴衆に伝わりやすくすることができます。話し方には、細かい技術も必要なのです。それでは、見てみましょう。

 

声や内容に強弱をつける

声や内容、またはそのスピードに強弱をつけることは非常に重要です。単調な話し方は、つまらない話に聞こえがちです。このあたりに気を付けるだけで、聴衆側への伝わり方は格段に変わってきます。具体的には次のようなことに注意するべきだと、著者は述べています。

①重要な言葉を強調し、そうでない言葉は軽く言う。

②声の調子(高低)を変える。

③話す速度を変える。

④重要なポイントの前後に間を置く

いかがでしょうか?それほど難しくないと思いますが、私たちは話すことに精一杯になればなるほど、声や内容に強弱を付けることを忘れがちです。私自身もそうでしたが、やはりある程度人前で話すことに慣れるまでは、このような視点が抜けやすいのではないでしょうか。従って、普段から意識しておくことも重要かと思います。普段友人と話すときにも気をつけたり、またテレビや動画を見るときも、話し手がどのような話し方をしているか観察すると良いでしょう。特に④の重要なポイントの前後に間を置くと言うのは非常に難しいと思います。人は、一般的に間を置くのが苦手だと私は思います。私も20代の頃に営業をしていましたが、間を置くと断りの言葉が入りそうで非常に怖かった記憶があります。そのため、ずっと商品説明を行い、結果、嫌われるということも多々ありました。当時、同僚で営業成績が良かった人は、皆、間を置くのが上手でした。この①〜④のポイントは、プレゼンや講演だけではなく、営業や普段のコミュニケーションにも役立つと思います。是非、日頃から実施してみてはいかがでしょうか。

 

スピーチの始め方

著者は、スピーチの始め方と終わり方が非常に重要だと言っています。従って、周到に準備しておくべきだと述べています。始め方のポイントとして次のようなものを挙げています。

(ア)好奇心を起こさせる

(イ)人間味あふれる話をする

(ウ)具体例を挙げる

(エ)何か品物を使う

(オ)何か質問をする

(カ)印象的な言葉を引用する

(キ)その話題が聴衆の重大な関心事に影響があることを示す

(ク)ショッキングな事実についての話から始める

この中でも、(イ)(ウ)(オ)あたりは割と取り組みやすいかと思います。例えば、皆さんもスピーチをするときは、最初に自己紹介をするかと思います。この自己紹介に人間味あふれる話や具体例があると人は親しみを持ちやすいのです。また、人を笑わせる方法として一番簡単なものは自分自身の失敗談などを話すことです。人はユーモアのある人を信頼しやすいというデータもあります。従って、自分の失敗談について、具体的に、人間らしく話をすると非常に効果的です。私の場合、研修講師の時によく使う自己紹介は次のようなものです。「私の専門は事業再生コンサルティングです。なぜこの仕事をしているか?とよく聞かれます。実は、私は倒産の歴史で育ってきたからです。父親が商売に失敗し、新卒で入社した会社が倒産し、その後、中小企業診断士を取得しようとして通っていた資格学校が試験より先に倒産し・・・・・従って、倒産する会社を一社でも救いたいのです。」と言った感じです。内容的には、一つ一つもう少し膨らませて話をしますが、流れはこのとおりです。すべて事実に基づいていますので、当然具体的に、かつ人間味あふれる話になります。また、資格学校が倒産したというところで笑いを誘うような話し方をします。

このようにスピーチの初めに聴衆の心をどれだけ掴めるかは非常に重要です。上記手法を周到に準備することで実現できると思います。

 

スピーチの終わり方

スピーチの終わりが重要な理由は、最後に言ったことが一番長く聞き手の記憶に残る可能性があるからです。著者は終わり方の例として次のようなものを挙げています。

A) 話の要点をまとめたり手短に概略を述べる

B) 行動を起こしてくれるよう訴える

C) 聴衆を心から褒める

D) 笑わせる

E) 話の内容にふさわしい詩句を引用する

F) 聖書から引用する

G) クライマックスへと話を盛り上げて行く

この中でも取り組みやすいのは、A)やB)ではないかと思います。

A)は話をしてきた内容を再度まとめることにより、聴衆が内容を再度整理することができます。それにより、内容をよく理解できたという満足感を得られるのではないかと思います。

B)は、研修などで、何かを学びにきている聴衆のときに効果があります。学びにきているということは、実践をしていきたいというのが前提にあるので、具体的な行動プランに落とし込んだ話をすると聴衆の満足度は高まります。私も研修講師の時は、概ね、この行動要請で締め括ります。そして、それが普段の行動から簡単にできることであれば、なお一層です。私は財務・会計の研修講師をすることも多いのですが、最後は、このように締め括ります。

「今日学んだ財務分析やキャッシュフロー計算書の作成方法をなるべく実践し、場数を踏んでください。そうやって数字に慣れる事により理解が深まると思います。実際の企業の決算書は、上場企業であれば、インターネットで入手できます。キャッシュフロー計算書の答えもそこに載っていますので、さまざまな企業の分析をしてみてください。」このように締める括る事により、学んだことを実践できる場も教えてもらい、非常に良い研修だったと満足度が高まると考えています。

 

 

以上、話し方についての技術的な部分に焦点を当ててみてきました。話す内容もそうですが、どのように話をするかも非常に重要です。A I などの進化により、働き方は今後大きく変わります。ますます人間としてコミュニケーション能力が一段と問われる時代になる中で、話を伝える力を養っておくことは非常に重要ではないでしょうか。本書は、机の横に常に置いておき、繰り返し読みたい名著だと思います。