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管理職・経営者におススメする今週の1冊 「まんがで身につく 孫子の兵法」

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管理職・経営者におススメする今週の1冊は「まんがで身につく 孫子の兵法」です。

 

本書は、時代を超えて経営者や成功者たちに読み継がれ、今なお絶大な影響力を持つ「孫子の兵法」のまんが版です。

孫子の兵法は、戦争についての書であると同時に、経営全体に対して多くが応用できるとさまざまな経営者から評価を得ています。また、「人生戦略の書」とも言われています。さまざまな形で書籍が出されていますが、まんが版は、入門として最も取り組みやすいのではないかと思います。

 

本書は、次のようなストーリーで構成されています。地方のお米を扱う中小卸売企業が舞台です。そこに得意先の倒産や競合大手企業からの当社得意先に対する営業攻勢など、さまざまなピンチが訪れます。当社に勤務する主人公の営業女子が、孫子の兵法を応用して解決策を考え、実行していくというストーリになっています。その中で、顧客ニーズやポジショニングといった経営戦略や人材の育成・活用について孫子の兵法をあてはめ、解説しています。

 

皆さんも経営戦略やマーケティング、人事・労務など、多少は、経営に関することを勉強されたことと思います。孫子の兵法は、約二五〇〇年前に書かれたものです。にもかかわらず、面白いほど、現代でも活用されている経営学の内容と同じなのです。例えば有名な「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉があります。

これは、敵についても味方についても情勢をしっかり把握していれば、幾度戦っても敗れることはないということです。経営戦略を立案する場合の、外部環境(顧客や競合)と内部環境(自社)を分析することと全く同じです。経営だけではなく、人生にも使える場面が多々あります。今回は、本書のストーリーに沿って、戦略立案やマネジメントに役立つ部分を具体的に見ていきたいと思います。

 

環境を分析してポジショニングを考える

本書では、当社が営業している地域に業界最大手の米穀卸売業が参入してきます。本業界では、最大手企業ともなると多大な売上・利益を維持する必要があります。そのためには販売量の確保が欠かせません。そして販売量の確保には、価格競争を仕掛けるのが最も簡単です。最大手企業は、その資金力を持って、大量仕入れを行います。大量にかつ安定して仕入れるからこそ、仕入先(農家や農協など)に対し、低価格で交渉できるのです。結果、安く販売することができます。そうすると、当社のような中小卸売業は価格競争で負けてしまいます。そこで孫子の兵法の中で、以下の考え方を応用します。まず、大敵に無理をして戦い(価格競争)を仕掛けるのではなく、競合の狙いや意図を明らかにします。そして、自社の強みを分析し、一点集中で営業攻勢をかけるという流れです。当社の強みは、地元の品質が良い米を仕入れられ、販売先の店舗に小回りが効くことです。そこで当社ならではの新商品を考えることによって、販売先に対し当社との取引をなくてはならないものにすることができるのです。孫子の兵法を応用し、最大手と違う土俵で戦うことが重要と解説されています。ちなみに新商品は、栄養価が高い巨大胚芽米です。当社の強みである高品質米の仕入れと小回り(小分け販売を行う)で営業攻勢をかけることができます。

 

敵の力を利用して戦わずに勝つ

孫子の兵法の最も大きな特徴は、「戦わずして勝つ」ということです。それはこのような言葉で表現されています。「百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。」簡単に言うと実際に戦わずに敵を屈服させるのが最善の策であるという意味です。ストーリのーの中では、新商品を拡販するために自社のネット販売に力を入れようと考えます。しかし、大手ネット通販業者には勝てません。従って、自社だけで行うのでなく、敵の力を借りようとします。そこでネット販売ではなく、業界最大手卸売業の販売網で売ってもらいます。そうすることで、販売網と同時に物流も活用できるので、拡販につながります。まさに戦わずして勝つです。ライバルである最大手卸売業の力を借りて、お互いがWin-Winになるように仕向けたのです。そして、最終的には、ネット販売ではなく、店舗で実演販売を行うことにします。他のネット販売業者のようにお米を売るのではなく、「健康」という機能を売ると定義します。そのための店舗販売に行き着くのです。

 

まずは行動、そして一点集中!

 

さらに、それを実際に進めるにあたっても、孫子の兵法を応用します。「兵は拙速を聞くも、未だ巧久なるを睹ざるなり」です。戦争には、多少拙い点がありつつも速やかに事を進めた結果の成功事例はあるが、完璧を期して長引かせてしまった結果の成功事例はないという意味です。これは、ビジネス全般において非常に重要な考え方だと私は個人的に思います。これは、最近の経営論やイノベーション関連の書籍にもよく出ています。新規事業は、まずは小さく始めて修正しながら育てていくことが大事です。最近は、経営は科学というよりもアートの側面の方が強いとも言われています。つまり、いくら分析し尽くしたとしても、外部環境の変化が早すぎて、当初の想定が上手くいかないのです。従って、まずはスタートして、顧客ニーズや競合の動き、環境の変化を見ながら、PDCAサイクルを回していくということが大事です。本ストーリーでは、まずは販売先のデパートにテナント出店することで、お互いに利益が出る形でどんどん話を進めます。デパートも集客につながるので、その効果をメリットとして受け止めてくれます。その結果、当社のテナント料等の初期費用も抑えてくれるでしょうし、失敗したとしても大きな痛みはありません。また、実際に店舗でさまざまな施策を試すことによって、顧客ニーズが明確にわかるようにもなるでしょう。そして、店舗で認知度が上がれば、売上が増えるのは明らかです。そしてそれが成功すれば、一気に経営資源を投入してブランド力を高めるという戦略に行き着きます。これも孫子の兵法の応用です。

 

このように、本書では、窮地に立った中小企業が孫子の兵法を活用することによって、立ち直っていく様子をまんがで表しています。ストーリーの中で、孫子の兵法がいかに経営戦略立案やマネジメントに使えるかを書いたものです。上場企業の経営者や幹部の方々も孫子の兵法を読んで応用している方は非常に多いです。本書では他にも、従業員の結束を高めることや、経営トップが従業員への注意・関心を向けること、事業ドメインを定義して経営トップが旗を振ることの重要性も解説しています。非常に活用度が高いので、是非一度、読んでみることをお勧めします。