経営改善・事業再生ノウハウ集

金融機関の融資審査③

2013年7月28日

今回は、定性分析についてお話したいと思います。

財務指標等の定量値とともに重要となるのが、定性情報です。金融機関は、中小企業の定性情報を加味して債務者区分を決定しています。例えば、経営者の能力や資産状況、技術力・販売力などの内容などです。具体的にどのような定性情報が評価されるのかについて、金融庁HP「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」に事例が掲載されています。
また、同事例を分かりやすく説明した「知ってナットク!中小企業の資金調達に役立つ金融検査の知識[事例集]」が掲載されています。

 http://www.fsa.go.jp/policy/chusho/nattoku_jirei.pdf

その中からいくつか簡単にPOINTをご紹介します。

①経営者と企業を一体として判断するケース
経営者からの借入金により資金調達が行われ、それを原資に返済が行われている場合には、金融機関は当該借入金を自己資本とみなすことができます。また、経営者が債務超過を上回る個人資産(預金・不動産など)を有し、当該資産を会社に提供する意思が確認できる場合はそれを加味して評価することもできます。

②業績改善が見込めるケース
技術力や販売力により業績改善がある程度確実に見込める場合は、金融機関はそれを考慮して評価することが出来ます。例えば、技術力による新規受注見込みや新規開発製品の具体的な商品化とその販売見込み、インターネット等の新たな販売チャネルによる販売実績・見込み等が存在するケースです。

③経営改善に向けた取り組みを評価するケース
経営改善計画を策定し、進捗状況が概ね計画通りの場合は、金融機関はそれらを考慮して評価することが出来ます。また、計画を下回った場合であっても、その原因(外部要因による一時的影響など)や今後の経営改善の見通しを加味して評価することもできます。

バブル崩壊以降のリストラにより金融機関も人員削減を行った影響で、金融機関担当者一人あたりの担当企業数が増加したため、昔のように十分に企業に訪問して情報収集することが困難になってきています。
そのため、企業側から、上記のような定性情報を積極的に金融機関に発信していくことが重要です。

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