経営改善・事業再生ノウハウ集

返済計画はどのように立てるべきか?

2013年9月24日

返済猶予を申し出た後、企業としては金融機関には経営改善計画を提出する必要がありますよね。当然、その計画には返済計画も含まれます。

仮に、半年間、元金返済のストップを金融機関に応じてもらう場合、その後の返済予定をどのような形で計画するべきでしょうか?

通常の約定弁済額で返済を行ってきた結果、資金繰りが逼迫し、元金返済ストップを申し出た企業。その企業が、半年後に従前の約定弁済を再開することは困難なのは明らかですよね。

では、どのようにすればいいのでしょうか?

元金返済をストップ、または返済条件を変更した企業は、一般的には金融機関からの資金調達は困難になります。

そうなると、返済可能な金額は、毎年生み出すキャッシュフローの範囲内ということになります。大雑把に言うと、経常利益もしくは当期利益+減価償却費-設備投資額ということになります。

相談に来られる企業の経営者様とする会話の中で多い例を以下にご紹介します。

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経営者様:「今後の損益計画を策定してきました。売上は、毎年10%、利益も15%増加する予定ですので、来年度からは、金融機関へも当初約定通りの返済を出来ると思います。」

当社:「社長、過去5年の実績から考えて、売上が毎年10%伸びるというのは少し無理があるのではないですか?本当にこの損益計画は実現可能な数値ですか?もしくは、かなり期待値の入った計画になっていませんか?」

経営者様:「確かに期待値を織り込んだ計画ですが、これぐらいの売上・利益を捻出しないと以前の約定弁済通りに返済出来なくなりますので...。」

当社:「今後しばらくは、金融機関からの新規借入は難しいと思います。社長、返済金額はこの計画で予定されるキャッシュフローの範囲内で金融機関と協議します。もし、実績が大幅に計画を下回ると、金融機関と合意した返済が出来なくなり、また資金繰りが逼迫することになりますよ。大丈夫でしょうか?」

経営者様:「そうは言っても、早い段階で元の返済金額に戻さないと金融機関も納得しないのではないでしょうか?」

当社:「必ずしもそうではありません。金融機関は、ある一定の要件を満たす返済計画であれば、返済金額の減額に応じます。むしろ、先々、資金繰りが苦しくなる計画では、何のための経営改善計画か分かりません。売上・利益とも、実現可能性の高い数値を策定し、それに基いた返済計画を立てるべきだと思います。その上で、金融機関と協議して行きませんか?」
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当社にご相談に来られる企業の中でも、やはり、出来る限り従前の約定弁済に近い金額で返済をしなければならないと考える経営者様が多いのが実状です。

なるべく早く、元の返済に戻したいという経営者様の考えはよく分かります。売上・利益を伸ばしたいと言う気持ちも当然のことと思います。

しかし、それで将来、また返済が出来なくなるようでは本末転倒です。金融機関からしても「この会社の返済計画はあてにならない」ということになります。そうなると信頼関係も崩れてしまいます。

今後の資金調達が困難になることを考えれば、出来る限り可能な範囲での返済計画が望まれます。

金融機関が納得・合意する返済計画には一定の要件があります。それはどのようなものでようか?

次回、その内容についてお伝えしたいと思います。

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