経営改善・事業再生ノウハウ集

赤字が続き、債務超過の場合、銀行取引は厳しくなるのでしょうか?

2014年9月10日

赤字が続き、債務超過に陥っている企業の場合、銀行取引は厳しくなるのでしょうか?

常識で考えると、厳しくなるのは当然!と思いますよね。

以前にも、銀行取引は「債務者区分」という銀行内部の格付けによって、取引の円滑さが決まってくるとお伝えしましたよね。

一般的に数値だけで考えると、債務超過で連続赤字が続いている企業の債務者区分は、「破綻懸念先」以下として扱われます。

債務者区分とは、銀行などの金融機関が企業に貸出を行うことができるかどうか判断する基準のようなものです。

貸出が行いやすい順に、正常先、要注意先、要管理先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先という名前で、企業をランク付けしています。

要管理先以下は、金融機関にとって、不良債権扱いになるので、新規の貸出が行いにくくなるのです。

しかし、赤字が続き、債務超過でも要注意先と判断し、比較的円滑な取引ができる場合があるのです。

どのような場合でしょうか?

実は、決算書などの数値だけで、債務者区分を判断しないようにと金融庁は銀行等金融機関に伝えています。

「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」というものに、数値以外の定性的要因を加味するようにと事例を交えて、記載されています。

これは、金融庁のホームページに掲載されていますので、誰でも見ることができます。
さらに、分かりやすく、イラスト付きで解説されているのです。

例えば、こちらをご覧ください!
http://goo.gl/LxgZMR

いかがですか?分かりやすいですよね!!

この「金融検査マニュアル(中小企業融資編)」を見れば、業績が厳しい中でも、どのような情報開示をし、さらには、銀行とどのように付き合っていけば良いかが分かります。

事例は、全部で、27事例掲載されていて、例えば以下のような場合には、決算書の数値に加えてプラス要因として見るようにと書かれているのです。

・代表者から会社に対する貸付等の支援によって返済を行うケース
・代表者の長男からの支援を受けているケース
・技術力や販売力、経営者の資質等を加味するケース
・経営改善計画を加味するケース
・経営改善計画が計画を下回っても原因分析、対策が施されているケース

上の例で、例えば、特許や実用新案等の知的財産があり、それにより、受注の回復が見込まれるような場合には、それを加味して要注意先として取引を行うことも可能としています。

知的財産等がなくても、その技術力の内容を銀行が確認できれば、取引には非常に有効なのです。

特許や実用新案等の知的財産権がなくても、具体的な製品化や大手企業との技術協力等の実態を銀行側が確認できることが重要なのです。

さらに、より具体的に把握できることが重要です。

技術力の評価だけではなく、どの程度の新規受注が見込まれるか、今後の収益改善にどのように寄与するかなどが、より具体的に銀行側に伝わるように説明し、そのエビデンスとなる資料を提出することが、資金調達の可能性を高めてくれます。

例えば、エビデンス資料として、業界誌等の掲載や、専門家・有識者等の第三者の評価や意見等があれば、より信頼性は高まるでしょう!

銀行は稟議制度によって、決裁されます。あなたが、いくら口頭で、または主観で「当社の技術力は素晴らしい!」と言っても、それを客観的にみてどうなのか?ということを銀行は評価します。

逆に、客観的な評価や、信頼性のあるデータ、分析情報などは、非常に有効になるということです。

中小企業側にとっては、このような決算書には表れない「定性的な要因」を銀行に発信していくことが取引円滑化に重要な鍵となります。

もちろん、技術力だけではなく販売力等も同様です。

あなたは、技術力や販売力を銀行に説明・発信していますか?

是非、資金調達や日頃の取引において、書面で説明するようにしてください!!

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