経営改善・事業再生ノウハウ集

経営者保証の見直し(変更・解除)をするにはどうしたらいいか?

2013年12月20日

本日は、「経営者保証に関するガイドライン」について、三回目の内容になります。
先日までの内容は、こちらからご参考ください。

先日、このガイドラインは、主に以下の内容で構成されています、とお伝えしましたが、再度項目を挙げてみます。
(分かりやすいように、文言をかなり変えています)

1.経営者保証を提供しないで資金調達をするにはどうしたらいいか?
2.資金調達時に、経営者保証を提供する場合の注意点は?
3.経営者保証の見直し(変更・解除)をするにはどうしたらいいか?
4.民事再生等、企業再生時に、経営者保証の整理を行うにはどうしたらいいか?

本日は、
「3.経営者保証の見直し(変更・解除)をするにはどうしたらいいか?」
についてお伝えします。

会社・経営者・保証人等の債務者側が、保証人の変更・解除をしたい場合は、次のような対応をするべきだと規定されています。

一つは、前々回の「1.経営者保証を提供しないで資金調達をする場合にはどうしたらいいか?」で取り上げた内容を将来にわたって維持するよう努めることです。具体的には、会社・個人間の経理・資産の明確な分離や返済能力の向上、適切な情報開示です。

また、代表者を子息に変更するなど、事業承継時に、経営者の交代による経営方針・事業計画の変更などがある場合、丁寧に説明を行うよう求められています。

ハードルは高く感じますが、しっかりとした経営体制になっていること、適切な情報開示等がなされていれば、保証人の変更・解除は不可能ではないということです。

一方で、銀行等の債権者側は、債務者企業から保証人変更・解除の申し入れがあり、かつ当該企業が上記のようなしっかりとした経営体制、適切な情報開示等がなされていれば、停止条件または解除条件付保証契約や保証を求めない代わりに金利を上乗せするなど、他の融資手法を充実させるよう求められています。

そして、それによる経営者保証の解除も行うよう求められています。

前々回、お伝えしましたが、停止条件、解除条件付保証契約について、お伝えしますね。

停止条件付きとは、会社が、ある特約条項に抵触しない限り保証債務の効力が発生しない契約です。例えば、試算表等財務状況の提出義務を怠ったり、意図的に不正確なものを提出した場合などに保証債務の効力が発生するというものです。

解除条件付きとは、会社が特約条項を充足する場合は保証債務が効力を失う契約です。例えば、自己資本比率が一定より高くなったり、経常利益額がある一定水準を超えた時などに、保証契約を解除できるというものです。

さて、債権者側の対応に戻ります。

さらに、状況によっては、経営者の保証を求めない通常の融資や、保証金額を一律に融資額と同額にせず、負担の軽い保証金額に設定するなどの対応も求められています。

例えば、保証人に資産や収入があり、会社の信用力も高い、または担保が多く設定されるような場合には、融資額よりはるかに少ない金額の保証契約とすることも検討することが求められているのです。

いかがでしょうか?

資金調達をする場合や保証人を解除する場合などの条件は、厳しいものに思えますが、ある一定の経営体制になっている企業では、当てはまる場合も結構多いのではないかと思います。

また、企業側が銀行と交渉するにあたっては、このガイドラインの内容を知っていると知らないとでは、結果が大きく変わってくると思います。

是非、保証人について交渉の必要があると思われたら、このガイドラインを再度読み直してみて下さいね。

今回までは、資金調達時、保証人の変更・解除時の内容についてお伝えしてきました。

そのため、ハードルが少し高いと感じられたと思います。

次回は、業績が悪化した場合や、企業再生を行う場合などの保証債務の整理についてお伝えします。

金融円滑化法が終了しましたが、未だ、抜本的な再生が必要な企業は、かなり多いのが実状かと思います。

例えば、債権をカットする、会社側からすると債務を免除される場合には、銀行は貸倒損失を税務上の損金として処理するために(無税償却と言います)、連帯保証人である経営者に対し、自己破産をするよう求めることもあります。

連帯保証人に資産がないということを証明出来なければ、無税償却できない可能性が出てくるからです。

そのようなケースにおいて、破産をしなくても済むよう、このガイドラインが一役買いそうです。

詳しくは、次回お伝えしますね。

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