経営改善・事業再生ノウハウ集

経営改善計画内容の注意点!①過去の業績推移と実態バランスシート

2014年3月24日

こんにちは。渡邊です。

今日はかなり暖かくなってきました。

そろそろ花見ですね!いつも花見のときは、暖かいだろうと思って薄着で行ったりすると寒かったなんてことがあるので、私は多めに着ていくことにしています。

さて、今日は経営改善計画の内容について、その項目の一つである「過去の業績推移と実態バランスシート」の内容について見ていきたいと思います。

経営改善計画だけではなく、将来の方向性ややるべきことを明確にするためには、過去の反省と現状分析が欠かせませんよね!

過去の業績推移は、過去の反省、実態バランスシートは、現在の財産状況の分析ということになります。

単純に疑問に思われる方も多いのですが、毎年、銀行には決算書を出しているのに、なぜ過去の決算数値をあらためて計画に入れる必要があるのか?ということについて考えてみたいと思います。

銀行は、決算書をそのままの数値で分析し、融資の審査などを行っているわけではありません。

以前にもお伝えしましたが、中小企業の決算書は上場企業のように監査法人による監査を受けているわけではありませんから、粉飾とまでもいかなくとも多少の仮装経理を行っているケースも結構あります。

例えば、建設業などの経営事項審査対策や、銀行からなんとか融資を引き出そうとしてよく行うのが減価償却を計上しないという方法です。

これは実態の収益とは違いますよね。

また、過去に何度もそういうことを行っていれば、バランスシートにも有形固定資産が通常よりも過大に計上されているなど、本来の姿とは違う形になっています。

多かれ、少なかれこのようなことはあります。

銀行はある程度の部分でこれに近づけて決算書を判断しています。

つまりそのままの数値を鵜呑みにはしていません。

この簿価と銀行の判断した数値との乖離が大きければ、当然、その目線に合わせたものを作成する必要があります。

乖離状況が大きいままだと銀行からの信頼を失うことにもなりかねません。

会社としても現状をしっかりと認識している、現状分析がしっかりと出来ているということを銀行に伝える必要があります。

先の例で言えば、減価償却をしていない場合、減価償却をしたら、損益計算書上、利益はどうなるのか?、過去の不足している減価償却を資産からマイナスするとバランスシートは債務超過にならないか?ということを銀行が見ている目線に合わせる必要があるのです。

こういうことは、銀行はある程度調査して、判断しているのです。

損益計算書上では、
・売上の水増しがないか?
・減価償却が行われているか?
・営業外収入が売上に計上されていないか?

バランスシート上では、
・回収不能な売上債権がないか?
・不要な在庫がないか?
・貸付金等で回収不能なものはないか?
・減価償却の不足はないか?
・退職金規程があるのに退職給付債務が計上されていないか?

などは、ヒアリングなどである程度判別しています。

ちなみに、最近の傾向としては土地は、事業に使用しているものであれば、簿価のままで、事業に使用していない売却可能なものであれば時価で計算し直して判断しています。

経営改善計画書は、債務超過の解消年数と債務償還年数が大きなポイントとなります。

債務超過年数は、最初の出発点となる債務超過を銀行がどの程度の数値でみているか、今後、適正な形でどの程度当期利益が計上できるのかがポイントです。

債務償還年数は、適正な状態の収益力が重要となります。

それには、過去の業績の適正な把握と、その分析が出発点となるのです。

是非、経営者の方は自社の決算書をそのような形で分析してみてくださいね。

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