経営改善・事業再生ノウハウ集

税金を滞納していたら返済猶予は受け付けられないのか?

2015年1月6日

あけましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。

皆様にとっては、昨年は、どんな一年だったでしょうか。今年も幸多き年になるようお祈り申し上げます。

さて、年末にこんな相談がありました。

税金の滞納をしていて、所有不動産に差し押さえを受けている企業が、銀行借入について返済猶予を受けられないかというものです。

その会社は、当初約定通り、銀行借入を返済しているため、資金繰りが非常に厳しい状況でした。

銀行からは、滞納している税金を完済し、差し押さえを解除しなければ、返済猶予をできないと言われたそうです。

本当にそうなのでしょうか?

不動産には、税金の法定納付期限よりもずいぶん前からその銀行の担保が付いています。

もし、不動産を処分する場合、銀行は、税金より優先して担保(不動産)売却代金を徴収できるので、返済猶予に応じることは可能だと考えられます。
(以下ご参照下さい)
————————————————————
(国税徴収法第十六条 法定納期限等以前に設定された抵当権の優先)
 納税者が国税の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定しているときは、その国税は、その換価代金につき、その抵当権により担保される債権に次いで徴収する
(不動産流通近代化センターHP)
http://www.kindaika.jp/archives/1578
———————————————————–
では、なぜ銀行は応じないのでしょうか?

それは企業側が説明できる資料を提出していないからと考えられます。

このようなケースは、銀行内部でもイレギュラーなケースと考えられます。

「通常のケースでは、返済猶予に応じられても、不動産に税務署の差し押さえがされている状態では、もし競売等になったら、当銀行は税務署に売却代金を持っていかれるから、回収できなくなる。」

と思っているかもしれません。

このような場合には、きちんと、今後の経営計画、返済見込みを説明することが非常に重要です。

この企業の場合も、上記返済見込みをしっかりと説明して銀行に返済猶予をして頂きましたので、資金繰りも安定させることができました。

銀行と上手に取引を行っていくには相手の立場を理解し、必要な資料を提示することが重要です。

ページの先頭へ戻る